叱られ方

 叱られたことのない人が叱られると、頭が真っ白になって叱られた ことの本当の意味は殆ど分かりません。

 いつも叱られて来た人は、自分が今何で叱られているかということ がよく分かります。

 神様に叱られているわけではないのですから、叱る人だって勘違い や誤解もあるはずです。オーバーに偉そうに言ったり、偏見であっ たり、又本人のうさ晴らしの為に叱られたりすることだってあるは ずです。

 叱られ方の上手な人は、叱ってくれる人の本当の気持ちを読み取り、 自分に必要な部分だけを上手に解釈して身に付けるから、かなり平 気です。自分には見えなかった部分を指摘されるのですから、向上 心のある人にとっては大きな勉強をしたと思って、得をした気分に なれるのではないでしょうか。

 人は叱られる度に賢くなります。そして叱られる度に大きく強くな ります。沢山の注意を受けてきた人は、沢山の注意事項をインプッ トされているので、失敗も少なくなるはずです。

 大きな失敗をして痛い思いをしてから気付くよりも、叱られて気付 くことが出来たら、その方がはるかによいのではないでしょうか。

 だから、叱られていると思うのではなく、大きな失敗をしないよ うに助けてくれていると思って、感謝をしながら聞く方が本当なの かもしれません。

 「自分はまだまだです」という謙虚な姿勢であれば、叱られてると いうことは実にうれしいことであり、心からお礼をいうべきことな のではないでしょうか。



 我が身思案をすると平穏無事ばかりを求めます。
 使命感を持つと人は無限な底力が出ます。
 困難を恐れない人間が出来上がります。