心の宝もの

 不平不満ばかりを言う人と仲良くなると、知らず知らず自分も不平不満を言うのがうまくなり、気が付いた時は自分も不平不満ばかりを言う人間になってしまいます。

 いつもすぐ喜ぶ人と仲良くなると、喜び上手な人間になり、何でもすぐ喜ぶ習慣が身につきます。

 ではプラス思考の人とマイナス思考の人が仲良くなると、どちらの影響を強く受けることになるでしょうか。

 何事も、汚すのは簡単ですが、きれいにするのは難しいように、人間も悪くなるのは簡単ですが、良くなるのは難しいもので、どうしても知らず知らず悪くなってしまいやすいものです。

 悲観的なものの見方をする方が、現実をより知っているように見られると思ってか、とかく人は厳しい見方を口にしたがるのかもしれません。

 しかし、だめだと思えばだめになってしまうことの方が多いので決してあきらめてはなりません。そして最後まで希望を捨てないで、お互いにプラス思考の影響を与えあう努力が大切です。

 折角のその良いプラス思考を壊されて、マイナス思考の人間になってしまったら、一生の損です。

 泣きごとを言う人や、被害者意識の強い人や、消極的な人や、怠け癖のある人と仲良くして、もし影響を受けたら、それは恐ろしい病気を貰ったというのと同じようなことかもしれません。

 反対に、喜び上手な人、誠の心の人、積極的な人、何事にも意欲的な人と仲良くして影響を受けたら、それは一生の財産を貰ったほどのものと変りがないのではないでしょうか。自分はどちらのタイプか一度ふりかえってみたいものです。

 今までは物やお金が一番値打ちがありました。しかし、これからの世の中は、よい性格やよい人間性という心の宝物を貰った方が一生を幸せにする上に、もっと大切なものであることに、人々は気がつく時が来るのではないでしょうか。



 運のよい人とつきあうと運がよくなるとよくいわれます。
 運のよい人は、運のよい人共通の性格があって、それもこちらに移るということもあるのではないでしょうか。心の宝物が運を呼んでいるのかもしれません。