人の育て方

 「教育の目的は、人格の完成にある」と教育基本法に書かれています。

 又、教育は生きる勇気を授けるものであるとも、よく言われます。

 では、どのようにしてこの目的をかなえてゆけばよいかということが、 目的と同じくらい大切な問題です。

 方法を間違えると必ず失敗します。

 動物の教育、つまり調教は「愛情を中心に」という点では共通していますが、 調教はアメとムチで一つの形にはめていこうと引っ張ってゆきます。

 人の場合は、引っ張るのではなく、 主体性を本人において後から後押しする応援団のようなものでなければ、 個性を大切に育ててゆくことは出来ません。 近づき過ぎても離れ過ぎてもいけない、そして本人の意欲を何よりも中心に、 まず本人を認めてやることから始まらなければいけない、とも言われます。 そして、悪いところや未熟なところは、言うよりも気付かせる方が効果的で、 又、叱るよりほめる方がやる気になり、おもしろくもなります。 うれしさや感謝が尊敬の念となり、そして、慕う心となります。

 又、教育には愛情と情熱と技術が必要と言われていますが、 何よりも大切なことは、主役は先生ではなく生徒ですから、 存在感と自信を持たせることが大切ではないでしょうか。