人から学ぶ心

 自分より優れたものが居たら許せないと思う人が居ます。

 動物の世界は、自分より強いものが居たらそれを倒して自分がボスの座を守ろうとします。

 だから動物達の世界は何千年たっても進歩や発展がありません。

 西部の早撃ちガンマンは35歳より生きられなかったと言います。 どんなに強くなっても自分よりまだ強い人が現れて倒されてしまうからです。

 人を倒して自分の身を守るという生き方は最も野蛮な生き方であり、 人間もやっと近頃は、人を助けて身を守るという生き方をするようになって来ました。 政治家もビジネスマンもみんな人をたすけて喜ばせることに全力を尽くす時代がやって来ました。 人を喜ばせる力のある人しか栄えることはないことを、 人類ははじめて知ったのかもしれません。

 しかし、まだ内部では動物的に自分の位置を守らんが為に、 自分より優れたものを排斥したり倒したりと争いをしています。 だから国も良くならないし、会社も良くはなりません。

 世界一の高額所得者であったアメリカのカーネギーは、 まだ生きているうちに自分の石碑を作って、 「自分より優れた人間を集める業を持った男がここに横たわる」という言葉を刻んだといわれます。

 会社が伸びる為には自分より、優れた人間を集めなければならないことは、 もはや今日の常識となって来ました。

 優れた人を倒すのではなく、その人が育つ為にお手伝いをする。 そしてその人から学ということを本気で実行するならば、 どんな組織も必ず発展するはずではないでしょうか。



 私は何も知らないことを知っているというソクラテスの言葉はあまりにも有名です。
 知れば知るほど自分の未熟さがわかるものなら、 自分の未熟さを知らないことほど恥ずかしいことはないのではないでしょうか。