経験から学ぶ

 迷ってやっと覚えた道は忘れませんが、説明を聞いて覚えた道は、今度別の方向から行くと迷ってしまいます。

 自転車を覚える時、倒れないように後ろでしっかりとつかまえてくれていると、安心だけれどもいつまでもなかなか覚えられません。

 痛い思いをしたり、迷って苦しんだりしなければ何でも自分のものにはなりません。教えられた通りにやって出来たものは人のものです。

 困るということは素晴らしいことです。

 沢山困ることによって知恵を絞ることが素晴らしいことなのではないでしょうか。

 困って孤独になって一生懸命に考えなければ人間は成長しません。教えられた通りにロボットのように同じことの繰り返しているばかりでは、仕事はできても賢くなることはありません。

 うまくいっている時には何も学んではいません。困ったり失敗した時に人は学んで成長するものです。

 ゴルフの神様といわれたジャック・ニクラウスも、「勝った試合からは得たものは何もないが、負けた試合からは得たものは計り知れない」と言いました。『失敗は成功の母である』という諺もあります。

 しかし、失敗が立派なのではなく、孤独になってそこから学ぶことが上手であるということが素晴らしいことです。

 泣いた数だけ幸せになるのではありません。学んだ数だけ人は幸せになれるのではないでしょうか。



 経験者の言葉には深い意味があります。
 失敗は成功の母であるとはいえ、経験者から学ぶことの方がもっと賢いのかもしれません。