小さな幸せを沢山がよい

 
 商売は、まず人に喜ばれることです。そうすれば自ら道は開けてきます。 

 人間はみな自分が幸せになりたいと思って生きていますが、幸せも、まず人を幸せにしなければ決して自分が幸せになることは出来ないのではないでしょうか。 

 ではどうすれば人に幸せを与えることが出来るのでしょうか。

 自分が人に明るい挨拶をしていると、人の気持ちは明るくなります。自分から顔も心もほほえんでいると、人の心もほほえんできます。人の気持を幸せな気分にしていると、自分の周りの環境は幸せ−色の雰囲気となってくることでしょう。

 もし人を暗い気分にすれば、自分はその暗い顔をみて暮さねばならなくなるし、また、もし人を困らせていれば毎日恨まれて暮さねばなりません。

 人に幸せになってほしいと思って毎日努力していれば、いつしか必ずその思いは実現されて、毎日人から感謝されて暮す日々がやってくることでしょう。

 喜ばれたいという思いが強いほど、喜ばれた時には自分の方がもっとうれしくなってきます。

 つらいことがあっても、たすけあう心があれば、つらさは感じません。貧乏であっても、幸せを与えあう心があれば、家族の心は一つに固く結ばれます。

 人を幸せにするということは、相手の身になりきって、相手の喜びを自分の喜びとすることです。そして自分は犠牲になってでも相手をたすけたいと思って尽くすことではないでしょうか。 

 しかし、幸せは形だけで決まるものではありません。それをすることによって充足感があれば人は幸せを実感出来るものです。何も特別なことをしなくてもいいのです。いつもの自分のつとめでも心を込めて尽くすことです。そうすれば十分通じるものがあるはずです。  

 大きなことをするよりも、むしろ小さなことを積み上げて相手に「幸せだ」と言ってもらえるまで努力をすることが,最も大切なことではないでしょうか。

 
 
 人の一生は短いものです。   
 今日一日、自分は人をどれだけ幸せにすることが出来たのかということで、自分が幸せになれるのではないでしょうか。