理想の上司

 
 理想の上司とは、ひとことで言うならば、魅力とあこがれの人ではないでしょうか。
 
 魅力とはわくわくする気分になることであり、あこがれとは自分もあんな人になりたいという希望がわいてくることです。
 
 そばに居るだけで暖かい気持ちになる上司が居ます。またそばにいると意欲的になってやる気がわいてくる上司も居ます。
 
 自分のことを誰よりもよく理解してくれている良き理解者のそばに行くと心はホッとしたやすらぎを覚えます。その上自分を認めて一定の評価をしてくれていると、何かお役に立って喜ばれたいという気持ちが生まれてきます。
 
 しかし、あまりに期待をかけられ過ぎても負担を感じてプレッシャーとなり、心が重くなってしまいます。認めてくれているようでもあるが、まだ未知のものがあるようだと思われている方が、その空白の部分を埋めたくなって、もっと認められようという頑張りがわいて来ます。
 
 働けば充実感があり、やればやるほどやりがいを感じるということが大切です。また、上司に喜ばれたいと真心や、忠誠心や、そして自然に気配りの気持ちが起きる上司でなければ理想の上司とはいえません。
 
 部下がどんな気持ちになってくるかということで上司の値打ちがわかるともいえるのではないでしょうか。もし甘えが起きるようでは失格です。
 
 命令しなければ動かない部下から、自分から進んで動く部下へ、更には上司の気持ちを察してどんどん提案する部下へと育てることも上司の大事な仕事です。 
 
 そして部下に対して厳しさとやさしさを、また怖さと暖かさを見事に使い分けながら、部下の人間性の向上にも応援する上司であったなら、まずは合格といえるのではないでしょうか。
 
 
「水清ければ魚住まず」という諺があります。あまり厳格 すぎて隙がなさすぎても息が詰まります。時には部下が深呼 吸ででもしたくなるような包容力や大きさが上司には必要なことではないでしょうか。