ギリシャの哲学者ソクラテスは「私は何も知らないことを知っている」と言ったという有名な話があります。 どんなことでも、知れば知るほど、又、極めれば極めるほど奥が深く自分は何も知らないことに気づくものです。 知ったかぶりをする人は本当はよく知らない人です。又、本当に偉い人は偉そうにはしません。そして本当に強い人は強そうな態度はとりません。 人は磨かれれば磨かれるほど謙虚になります。謙虚さとは自分を小さく人を大きく見ることですから、人を敬う心が強いということです。 人を敬う心のある人は、人の話によく耳を傾けます。知ったかぶりの心があると人の話を聞くことが出来ません。人が話をしている間に次に自分が話すことばかりを考えています。 心理学では優越感の強い人ほど劣等感が強いと言われます。知ったかぶりというのは優越感ですから、やがて必ず劣等感に出逢って苦しむ時が来るはずです。 私は何も知りません。いちから勉強しますという白紙の心になって謙虚に立ち向かうことが、人間は一番強くたくましくなれるのではないでしょうか。 本当に賢い人はバカになることが平気ですが、バカな人はバカにはなれないのかもしれません。 バカになれたら心は楽になり、今まで見えなかったものまでよく見えるようになります。見栄を張って生きるよりバカにされて生きることを覚えた方が、この世は楽しくおもしろくなるのではないでしょうか。 人が何と言おうとも、そんなことで自分の値打ちが決まるものではありません。 |
お金の有る人が無いふりをし、無い人が有るふりをします。賢い人がバカなふりをし、バカな人が賢いふりをします。バカになれた人が最後に報われる人ではないでしょうか。 |