金持ち喧嘩せず

 
 水は形を持たないものだと今まで思われてましたが、宇宙飛行士の実験によって、水は宇宙では丸くなることがわかり、水の性質は丸くなろうとするものであることを人類は初めて知りました。

 水は水の性質があるように、お金にもお金の性質があるのではないでしょうか。

 お金と水の共通点は、自分の姿を消して相手に溶け込んでいって相手の命を守ろうとするところです。

 また水は低い方へ低い方へと流れて行こうとしますが、お金も謙虚な低い心の人の方へ流れて行きます。

 だから商人は、みな謙虚な低い心を持って働きます。そして必要があればいくらでも土下座も出来ます。

 昔から金持ちは ケチだと良く言われますが、それはお金の値打ちをよく知っているから誰に何と言われようとも平気で自然にそうなってしまうのではないでしょうか。

 地位や権力を持っている人は、地位や権力が何よりも価値あるものと思っており、また学者は学問が何よりも価値あるものと思っています。

 金持ちはお金が何よりも値打ちあるものと思っていますから、他のことはたいしたことではないと思っています。だからつまらぬことで道理を言い合う喧嘩などしたがりません。

 道理を振りかざしたり、見栄を張ったりして自己主張をしているとお金は逃げてしまうのかもしれません。
 何よりもお金様と言ってその値打ちのよく分かる人のところへお金は集まってくるものではないでしょうか。