現状維持にあまんじるな

 
 そこに山があるから登る≠ニ言った有名な登山家の言葉が流行しました。

 そこに仕事があるから人は取り組むというのが人生であるのかもしれません。

 中には生きるためにはしかたないと言って、仕事をする人もあります。

 仕事の好きな人には仕事は山登りと同じような面白さを感じることでしょう。

 しかし、ただ仕事が好きだというだけでは何の進歩も発展もありません。堂々巡りをして山を登っているのか降りているのかわからないようなものです。

 ただ動くだけでなんとかなるだろうと軽く考えたり、自分の思い込みのままでやっていこうとするのは怠けですから、頭はどんどんボケていきます。

 今まで順調で無事であったから今後も大丈夫であるとは限りません。

 どんな予期せぬことがいつ起こるかわからないと思って、あらゆる角度から考えてみるという習慣をつけておくことが必要です。

 飛行機は百万回に一回で事故が起きるという最も安全な乗り物であると言われています。しかし、それをどうすれば二百万回に一回までに出来るかと常に研究が続けられています。

 事故に限らず改善も全く同じことで、現状維持では時代の変化に対応出来ないから将来が真っ暗です。

 好奇心や工夫や洞察力があれば、変化と共に発展は続けられるはずです。

 しかし、人間はどうしても現状維持に甘えてしまいがちで、惰性に流される弱さがあるのではないでしょうか。
 今まで大丈夫だったから、今後も大丈夫のはずだと思うことは間違いです。
 思い込みの激しい人ほどそういう考え方をするのではないでしょうか。