リストラ(甘えからの脱皮)

 「脱皮しないヘビは滅びる」とニーチェは言いました。

 組織というものは、その時に丁度よいものとしてつくられているもので、変化に対応しながらつくり変えていかねば滅びてしまいます。

 今世界中で価値観の大きな変化の時を迎えています。

 ところが人間は甘えから、今までこれで良かったのだから、もう少し様子を見ようとして、新しいことは危険だからやりたがりません。

 今まで大丈夫だから今後も大丈夫だということは絶対にありません。それは甘えであり、怠けであり、ずるさから来る考え方です。

 世の中を構成する最初の組織は家族です。今家族のあり方も問われています。

 夫婦だけの時は夫婦だけの考え方をし、子供が生まれ、成長するに応じてそれぞれに違った考え方をしていかねばなりません。

 勉強が出来る子にしたいと思えば、家事分担をして子供に何か責任を持たせるのが良いと言われます。

 子供の意思を尊重しすぎることは親の手におえないわがままな人間をつくります。又、ロボットや機械のようにただ服従するのは、一見良く出来た子のようですが、人間の場合はそれは一番弱いものになってしまいます。

 一人一人が自主自立をして、独立心をもってイキイキと光り輝かねばならないのは家族だけではありません。

 人間の体も、細胞の一つ一つを活性化させることが健康の第一条件であるように、どんな組織も一人一人をそれぞれ、どう生かすかということに全力をあげねば本来の人間の成長はないはずです。

 豊かさからの崩壊により、人々の眠れる才能が今掘り起こされようとしているのではないでしょうか。