生きる力とは

 
 子供が親の言うことを聞かない、うちの亭主は悪い人です。夜眠れない、借金が返せない、仕事がうまくいかないなどと、人々はあらゆる悩みを抱えて生きています。

 学校の勉強でも答は自分で研究して探さねばならないように、人生の場合も自分で答を探さねばなりません。

 答を教えてもらっているようでは、決して賢くはなれません。人間は苦しむことによって賢くもなり強くもなってゆきます。

 何が原因でこうなったのか、どうすればこの苦しみから逃れられるのかと考える力を人間は持っているはずです。

 しかし、そうした複雑な悩みを整理する為には誰か良き相談相手に話してみることで新発見が出来る場合が多いものです。

 教えてもらうよりも、小さなヒントから自分で気がついたり、自分で反省したり、自分で決意をして努力したりするということが一番大切なことではないでしょうか。

 ネズミやカラスなど学習能力を持った動物がいますが、人間は特に優れた学習能力を持っています。

 学習能力とは、経験から新しいものを学びとる力のことですから、それを即ち生きる力とも言えるのではないでしょうか。

 同じことばかりを繰り返していたら、変化に対応する力がなくなり、生きられなくなります。

 言い訳をしないで早く失敗に気づくことが大切です。

 失敗の経験や成功の経験から、新しいものをどれだけ沢山学びとることが出来るかということによって、道はいくらでも開けて来るものです。

 道が開けばやる気はいくらでもわいて来ます。

 一番大切なのはやる気だけではありません。やる気だけでは必ず行き詰まります。

 どんな些細なことからでも、学びとるものは沢山あるはずです。そこからどう学びとるべきかを話し合える良き友を持つことが出来たら、学習能力は更に高められ、大きな生きる力が生まれてくるのではないでしょうか。
 
共に喜び共に泣いてくれる友に優る宝ものはありません