失敗しない人

 失敗をしても、その原因をつかめない人は、だんだんと臆病になってゆくばかりです。

 失敗をしそうになった時に、もう既にその原因を正確に分析出来る人は、大きな失敗には至りません。

 また、人の失敗を見て分析することの上手な人は、それを参考にするから、天才かと思われるほど、何をやっても順調にうまくやる人です。

 例えば目的地に行く時に、途中で道を間違えて迷ってしまう人と、間違いそうになっても早く気がついて迷わない人と、そして、失敗した人の話を先に聞いておく人との違いのようなものではないでしょうか。

 しかし、思い込みの激しい人は、人の話を聞きたくありません。また、失敗しそうになっても、自分に言い訳ばかりをしてがむしゃらに頑張ります。だから失敗をしてどんづまりまで行って、もう立ち上がれないところまで行かなければ気付くことが出来ません。

 それでもまだ気付くことが出来ない人も沢山居ます。

 科学も、今まで信じられていたことが、それがいつくつがえされるかわからないという前提で取り組むものであると言われます。

 よく目を見開き、よく耳を傾けることほど大切なことはありません。

 自分の思い込みだけで生きることは大変危険なことではないでしょうか。


 病気にも運命にも必ず原因があるはずです。何事もあらゆる角度から分析することの出来る人は、災いを転じて福となす力を持っている人ではないでしょうか。