体力とやる気の充電

 学校を卒業するのを二十歳前後とすれば、百歳位まで生きるとしたら、人生は六十歳が真ん中です。

 今までの人は六十歳迄をどう生きるかということばかりを考えて、それから先はまあなんとかなるだろうと思っている人が多かったのではないでしょうか。

 しかし、体が弱くなってくるのは六十歳からです。六十歳からの人生は大変なことになって来るのです。

 だんだんと高齢化社会が進むと、右を向いても左を向いても高齢者ばかりになって来ます。若い時は仕事が沢山ありますが、老人になると働きたくても職場が少なくなります。

 ボランティアならありますが、お金を頂ける仕事を探すのは大変です。

 お金を頂くということは、ボランティアと違って相手に優越感を与えなければなりません。そして、百二十パーセントの満足感を与えなければならないのです。

 そのためには、体力・気力を見せてやる気を感じて頂くことが必要です。だから若い時から体力・気力のトレーニングをして充電をしておかねばなりません。

 自動車を買う時、新車なら故障の心配はありませんが、中古車はいつどんな故障をするかわからないのですから、半額でも高い買い物と言わざるを得ません。

 高齢者は癖のある中古車のようなに思われがちです。しかし人間の場合は人間としての魅力が生まれてくるから親しみややすらぎを与えることが出来ます。

 六十歳からの問題は六十歳になってから考えても間に合いません。

 体力と魅力とやる気を六十歳から発揮できるように、若い時から充電しておくことが必要です。

 その為には、人間とは何かを根本から考え直して、人間の在り方について勉強してみることも必要なことではないでしょうか。


キリギリスは寒い冬の来ることは考えません。
アリのように冬のために準備をしておきたいものです。