「親心から幸せは生まれる」

東京の西武電車の中でのこと、二十六歳の青年が「もっと奥へつめて下さい。」と言ったところ、二十四歳の青年が目と目が合いました。

そして降りた後を追いかけていって殺したというニュースが流れ、日本中が驚きました。  

プロレスの荒わざで後頭部を一撃されて倒れ、そのまま死亡してしまいました。  

殺した青年は、幼少の頃から正義感の強いまじめな子で、子供の頃は電車から降りると「電車さんありがとう。」と言っていたというほど良い子だったといいます。  

「奥が空いているからもっと奥へつめて下さい。」と言った青年も、みんなのためを思う正義感であったに違いありません。  

これは一人と一人の正義感の衝突ですが、戦争は国と国の正義感の衝突から大惨劇が起こります。  

正義ほど大切なものはありませんが、また正義ほど恐ろしいものはないのではないでしょうか。  

親が子供を育てるとき、正しさを説いて育つのではありません。

親心という情をかけて育てます。その情の中に正義が隠されているのです。  

人間は親心で育てられて今日があるのですから、自分もその親心をすべての人にかけていければ、世の中に衝突も戦いもなくなるのではないでしょうか。