「まごころと欲」
                         

商売を始める時は誰でもまず儲けることを先に考えてからとりかかります。 しかし、商売は「儲けよう、儲けよう」とばかり考えていては、必ず儲からないことにぶつかってしまいます。

どうすればお客様に喜んでもらえるか、ということを寝ても覚めても命がけで考えなければならなくなります。 もし会社やお店が倒れてしまったら、自己破産や自殺の危機が訪れるからです。

就職も結婚も自分が幸せになりたくてするものです。 しかし、自分が幸せになりたければ、まず全力で相手に喜んでいただかなければ絶対に幸せにはなれません。

ビジネスの取引も欲からはじまります。 しかし、欲のもたれあいの中でも誠意を尽くし続けなければ、信用は得られません。

人間関係は悲しいことにまごころと欲が絡み合っています。 相手にたくさん喜んで頂いて、自分は少しだけでよいという心になることができたら必ず成功しますが、しかし人間は欲が深いからそれができません。

見せかけのまごころや騙しのまごころではやがて見破られて、人は誰も相手にはしてくれなくなるものではないでしょうか。